携帯電話の謎――多機能カメラの意味は?

今自前で使っている、京ぽん2ことWX310Kですが、先日ファームウェアがアップデートされたようです。その項目のひとつが、「カメラの高画質化」との事。とはいいえ、京ぽん2は普通のデジカメとして使うには、それでも荷が重いかなと思わせる出来です(あるだけ非常にありがたいですが)。それよりも、Bluetooth常時待ち受けをできるようにしてほしいな、とか(^^;;; おそらく、こちらは良くフリーズしてしまうBluetoothドライバ側にかなり深い問題がありそうなので、現時点では難しいのだと思いますが・・・。


さて、巷ではオートフォーカスやら、ズームやらと専用機顔負けの機能がてんこ盛りで、既に飽和しつつあるような携帯のカメラ状況ですが、案外、機能の多さとカメラそのものの性能(と言っても、何を求めるかは人それぞれ)は別の所にあるような気がします。というわけで、独りよがり的に携帯電話のカメラで、個人的に重要な性能基準を考えてみました。

  • 起動時間:京ぽん2は遅めです。数秒掛かります。ボタンを長押しした瞬間には撮りたいですね。
  • 保存時間:専用モードじゃないと連写が出来ません。デジカメだからしょうがないじゃない、といわれてもしたいものはしたい(我侭)
  • 収差:大きさからしてしょうがないのですが、画面の四隅になるとあらゆる収差の影響(色がずれたり、ボケたり、歪んだり・・・)を今なおはっきり見ることが出来ます。時間が解決してくれるんでしょうか?
  • 電子+機械絞り:盛大に明るい太陽光下で、もうちょっといい絵が撮りたいと思うことも多々。とはいえ、わざわざ機械絞りなんてつけるメーカーないですね_| ̄|○
  • 電子+機械シャッタ:シャッタスピードと露出を連動した・・・って、ここまで来ると専門機でやれよという世界ですね(^^;;;


優先順位をつけるならば、上3つが達成されるならば、あとは数を撮って勝負という感じで下2つは要らないかも。それ以前に、下2つは撮像素子(CCDやらCMOSやら)が改善されたら、かなりの意味で必要なくなりそうですね(^^;; 。いずれにせよ、携帯電話のカメラの場合は、「ここぞ」という瞬間に出くわした時や、携帯以外にないけどすぐ撮りたいという急に駆られての場合がほとんどなので、即座にガンガン撮れる機能を最優先にして欲しいです。


では、今の携帯電話で実装されている機能で、どこが嬉しいのかというのを自分なりに考えてみました。

  • オートフォーカス機能:マクロ/標準の切り替えでは不十分な場合があるのか?そもそも、携帯のカメラは撮影範囲内の許容錯乱円(ボケてない限度)=解像度として設計されているのか?という部分が謎ですね。AF化によって、解像度通りのくっきりした画像が得られるのでしょうか?実はその辺が売り文句としてちゃんと書いてない辺り、機能として眉唾物な気がします。
  • ズーム機能:例えば、綺麗なお姉さんを引き立たせるために、背景をぼかしたい、という時に短焦点、全体にピントを合わせたいときに長焦点という使い分けでもない限り、2倍程度のズームにあまり嬉しいことは無いような。単に2倍大きく写したいなら、少し近寄るほうがずっと効果的です。
  • 高解像度:京ぽん2のノイズの多いCMOS画像を見るに、解像度の額面どおりの性能が得られているとはとても思えません。VGA程度の撮像素子を使用して、ノイズの小さい高感度(高開口率)にしたら、実際はもっと綺麗になるのでは?と思うのですが、それではやはり売れないのでしょうね・・・。


現実的に考えると、画質を良くしたい→ノイズを減らしたい→撮像素子に明るい光を当てたい→レンズを大きくしたい→ピントが外れやすくなるので合わせたい→オートフォーカスにしたい、という風に、これらは実は密接に関係している機能だったりします。が、数値上のスペックに走っている現状で、ちゃんとこれらの連携は取れているのでしょうか?電話としての小ささを維持しつつ、数値としての性能を求めるという涙ぐましい努力を見るたびに、ちょっと複雑なものを感じます(^^;;;