祭りのあと−90年代を過ぎてからのHMD達

ソニーオリンパスが、頭部搭載型ディスプレイHMD(FMD)を出さなくなって久しく経ちますね。研究でどうしてもHMDが必要になってきたので、市販品として現在比較的ポピュラーだと思われるものを備忘録的に挙げておきます。今でいうPDAとは使用形態が違いますが、某塚本助教授のように、いつかモバイル用途として普通に使われる日は来るのでしょうか?(多分来ない)

  • Cy-visor DH-4400/4500:LCOS(シリコン基板実装型小型反射液晶)、自由曲面プリズムの採用(4500)により、コンパクト。立体視バージョンもあり。両眼用としては定番。
  • Shimazu DataGlass2:同様にLCOSを採用したコンパクトな単眼式HMD。単眼式ならではの手軽さ、コンパクトさがよい。
  • MicroOPtical SV-6:通常のめがねに取り付けることも可能な超小型単眼式HMD。画角、画質を差し置いてコンパクトさをひたすらに追求。


最近は、シリコン基板上に液晶を実装して、実装密度を飛躍的に上げることで解像度を稼ぐ方式が増えているようですね。この種の液晶を流用してみたいのですが、時分割式で複数の点滅光源を使った形式が多く、扱いが容易ではありません。素直な透過型カラーLCDを使った形式は、もう過去のものらしいです。


HMDはつけてみて初めて分かるがっくり具合、という感じで、1m先に40型相当の画面が!!等という謳い文句はほとんど詐欺に近いものがあります。目を覆う形式なので、視野全体に広がる大迫力の画面を想像しがちですが、軽量の民生品では水平画角30°程度という壁が存在するようです。この壁は何故あるのか?という事を真面目に考えてみる予定です。