猿島、大牟田三池炭坑跡、西武安比奈線跡――廃墟ツアー3連戦

旅に行ったら、写真をまとめよう、とは毎回思うのですが、毎回ながら挫折しますねorz
GWで猿島、そして帰省のついでに三池炭坑、先週は西武安比奈線跡と、廃墟、廃線を堪能してきました。


最初に横須賀沖にある無人島・猿島。知る日とぞ知るスポットらしいのですが、かつて、東京湾にいくつか据えられた防御要塞である「台場」の第一関門として機能していた島だとか。その後、第二次大戦でも高射砲陣地として機能し、その後米軍に接収・返還という、軍事とは切っても切り離せない歴史を持っています。明治時代に組まれた石垣・レンガ造りの要塞跡と、その造りを生かして高射砲を設置した砲台跡が印象的でした。


次に福岡、大牟田三池炭坑跡。炭坑跡、というより、「大牟田」そのものが、かつて栄華を誇っていた炭鉱町の空気を、今尚色濃く残す土地でした。1997年頃に廃線となった三池炭坑専用鉄道を辿る形で、宮原坑、万田坑、そして三池港に至るルートを適当に計画して、そのまま辿ってみました。
・・・・途中で三井化学工場の引込み線に惑わされ、まんまと迷い込みorz
ナビのついていない車&情報が古すぎる地図という状況で、否応無くAxim X50v+GU-BT1+LiveSearchを使う羽目に。
地図と併用しながら位置を確認して、現在の地図に載っていない廃線跡をようやく探し出し、廃線ルートに乗る事に成功。カーナビとは比べるべくも無いけれど、無いとあるでは大違いです。さすがに。

宮原坑、万田坑と巡っているうちに日が落ち始め、最後の三池港に至りました。
日本の石炭政策は終わってしまったけれど、いつの日かまた復活を。という思い入れが垣間見えるように、廃坑になった後も炭坑関連施設の撤去は、てきぱきと進んではいないようです。未来と過去のジレンマを感じる旅でした。


最後に西武安比奈線跡。こちらは、西武新宿線南大塚駅から、貨物用の支線として伸びた線の跡です。元々、近くを流れる入間川の砂利を運ぶ貨物用だったらしいのですが、砂利を採取しなくなってからそのまま休止され、廃止されないまま撤去もされず、今に至るようです。

休止とは言っても、所々線路はアスファルトで埋められ、時に切断され、架線を張っていた架線柱も、所々崩壊している状況のため、そのまま復活できる状況ではありません。廃止されたのが1967年と古いため、廃線跡を歩いていると、時の流れを如実に感じる事が出来ます。特に夏場近くになると、森のトンネルが素晴らしい雰囲気を醸し出しています。



今回の旅では、先日購入したPSPソフトの「みんなの地図」と、GPSPSP-290」の組み合わせでナビを行いながら歩きました。この性能に関しては色々語りたいところもあるのですが、それはまた後日(^^;; 今回は上手く機能してくれて、ほぼ廃線の位置を見失うことなく歩き続け、車庫跡で確認できる最後の架線柱まで見つける事が出来ました。


ふらっと家を出て思い立ってからの旅だったのですが、まさか気軽な廃墟歩きでここまで強歩会状態になるとは思わないくらいに歩きましたorz 良い運動がてら歩きたい、と言う方にはうってつけの場所かもしれません。ちなみに、土曜のお昼過ぎから歩くのがお勧めです。3時半過ぎくらいの帰りで、南大塚行きのバスが使えます。



#退廃の美学、というと安直ですが、かつての息遣いを思い起こさせる場所、というのは何故か惹きつけられますね。
#何か起こっては、すぐに忘れられていく、と言う流れの速い時代にあって、せめて自分は過去を忘れないでいたい、
#と言うささやかな反抗心の表れなのかも。