USJ行ってきました

ちょっとしたツアーに参加して、USJで遊んできました。今更といえば今更なのですが、アトラクションも「スパイダーマン」が比較的最近導入されたりして、赤字経営ながらも頑張ってはいるようです。
大体は普通にテーマパークなのですが、さすがに世代が新しいだけあって、いくつかVR技術を使っていると見られるアトラクションが存在しました。3Dシアターとして「ターミネーター2」、体感型シアターとして「バックトゥザフューチャー」、そして両者を統合した集大成として、「スパイダーマン」が作られたことがよく分かります。


本来は、スパイダーマンは人気で土休日は見られない位なのだそうですが、運よく(?)50分待ちで楽しむことが出来ました。ライド形式で、動きながら3D映像を体感することが出来るシステムです。

ライドとは違いますが、映像と動きが同期して、臨場感を感じるシステムとしては、個人的にはスペースワールドの「スターシェイカー」を思い出します。

この種のシステムでは「人間は、一方向に常時感じている加速度に対しては鈍感になる」という特性を逆手にとっています。そのため、ライドを傾斜させ、下方向の重力加速度を、加減速加速度として一部拝借することで前後左右の「動き」を体感させます。重力が多少減ったところで、人は案外気づかないのです。


しかし、面白いのがこの「動き」の臨場感が、決して傾斜の激しさで増すわけではない事。実は、バックトゥザフューチャーの方が傾斜は激しく、時に車内に身体をぶつけるほどでした(身体の弱い人にはお勧めできません)。スパイダーマンは、動きとしては比較的緩やかだったのに、臨場感は圧倒的でした。「動き」の内容と、映像の同期の微調整による賜物でしょうか。この種の学術的知見も、調べれば存在するとは思いますが、ノウハウの大事さというのを思い知りました。


映像面も、ターミネーター2から大幅に進化しています。T2の場合は、どうしてもシアター形式なので、スクリーンが遠く、焦点が無限遠になるため、視差による立体視にも限界があります。その点、やや強調し過ぎのきらいはありますが、スパイダーマンでの立体視は、本当にライドのボンネットにキャラクターが乗っているほどの本物さがありました。投影距離は、大体2〜数m。「近く」と思わせるためには、この位スクリーンも近くないと駄目なのかもしれません。
また、面白いのがライドの左右の視界が極端に制限されること。これはバックトゥザフューチャーでも同じですが、視界内を投影画像に限定させる(投影面の境目を出さない)ことで、本来の姿勢の基準になるものを無くして、臨場感を増すための工夫です。意図的な空間識失調を狙ったものとでも言うべきでしょうか。スパイダーマンでは、より徹底したものになっていました。


臨場感のあるVRといえば「焦点調節可能な全周囲の立体視界!」と職業柄思いがちなのですが、条件を限定することが可能なら、こういうことも出来るのだと思い知りました。ものは使いようですね。すばらしいアトラクションを作る人々に感謝です。


#USJ、さすが大阪にあるだけあって、スタッフの面白いしゃべりでかなり
#間をもたせている印象があります。T2とか、絶対アトラクション本体
#よりも、司会進行役の綾小路麗華目当てで行っている人とかいそうです(^^;;