「Qinect(Project Qatal改)」出展してみます

もう開催まで一週間もありませんが、再びオライリー社が主催するものづくりイベント「Make: Tokyo Meeting 06」への出展を「あるしおうね」名義で行います。今回も同じセンサー「Qinect」を使用しますが、見せ方は全くの別物になっています。


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例のごとくコピペ+αですが詳細は以下のとおりです。


日時: 2010年11月20日(土)12:00-18:00、21日(日)10:00-17:00
会場: 東京工業大学 大岡山キャンパス(東京都目黒区大岡山2-12-1)
※Qinectはメイン会場の体育館(ニコニコ技術部関連)での展示になります。
交通:東急大井町線目黒線大岡山駅」徒歩1分
参加費: 無料
主催: 株式会社オライリー・ジャパン
共催: 東京工業大学多摩美術大学 情報デザイン学科


前回と打って変わって明るい場所での展示になるため、ちょっと不安がありますが、原理的にちょっとした対策を施しているので、多分大丈夫だと思います(適当)
Qinect本体そのものは、ちょっとした精度向上程度の改良に留まっていますが、今回初音ミクとジャンケンができるように、テンプレートマッチングを実装しました。ただ、手の回転にかなり弱いので、あまり精度はよくないですorz


#Kinectは展示当日に発売されますが、こういう物も将来発売されるかも、という期待を持ちつつ
#展示を見てもらえると幸いです(^^
#もちろん、今回もコアな技術話のほうも歓迎です!ジャンケン認識は適当すぎて申し訳ないレベルですが・・・

「Qinect」を作ってみて気がついたこと

告知とは違うので、ちょっと別トピックにしてみました。純粋に技術的な話なので、興味のない方は読み飛ばし推奨です(^^;; 動画の中で紹介している「Milo and Kate」ですが、Qinectよろしくあのデモを実現するには、シンプルかつ大きな問題として

  • 人が近いと認識できないんじゃないか?


ということです。Qinectでは、センサーを上向きに設置して特定用途専用にしてしまいましたが、Kinectは横向き設置のため、どうしてもある一定以上(最低1m〜?)の距離を置く必要があります。これはKinectの視野角の限界によるもので、確かPrimeSense社のリファレンス仕様から読んだ限りでは57°だったと記憶しています。


二つカメラを使うようなステレオ計測の場合、基本的には広視野角のカメラを使えば、歪みによる精度劣化はあるものの、ある程度広い視野を見ることもできます。が、Kinectの赤外線投影方式の場合、対象上に投影されたパターンを撮影する必要があるため、角度が付けば付くほど暗い光しか返ってこないことになります(撮影対象は理想的なRambert反射では「ない」ため)。つまり、現状のKinectのような方式そのままの場合、撮影範囲をより広く取るのは容易ではありません。ただし、もし自分が理解しているKinectの深度センサーの原理が正しければ、Kinectを多重使用して解決することはできそうです(同じ箇所に二つ以上赤外線を当てても計測できる・・・はず)。

Kinectは、コスト―パフォーマンスから見て最良の妥協点を探って作られたもの(実際に三次元計測の確実性は半端無く高い)とは思いますが、以前の日記で指摘したように、日本の平均的住居では狭すぎる、という問題が出てきそうですね。どういう構成なら制限を改良できるか?というのを考えるのも面白そうです。